抵抗線と支持線、ブレイクに関して

 抵抗線、支持線とはチャート上にある高値、もしくは安値の2つ以上の点を線で結んで表現され、その付近では値動きが押し戻されるような動きをすることからそのように呼ばれています。
 線を支持するポイントが多ければ多い程その信頼性は高くなり、投資家に意識されるラインとして形成されやすくなります。
 またブレイクとは抵抗線や支持線を抜けた後、ロスカットを伴い大きく相場が動くことを指します。
 今回は抵抗線や支持線の見つけ方、またその付近での攻防に関してお話致します。

目次

  1. 抵抗線・支持線の見つけ方
  2. 抵抗線・支持線付近での攻防、ブレイクに関して
  3. 様々な判断材料

1.抵抗線・支持線の見つけ方

レンジ相場での抵抗線・支持線
 特に大きな材料が出ていないレンジ相場では、長めのローソク足や移動平均を用い、高値、安値を結んで抵抗線、支持線を見つけ出します。
 2020年08月23日現在付近のチャートでは以下の抵抗線、支持線が意識されていました。

2020年05月07日~2020年07月25日付近程度まで意識された支持線 1ドル106.0円付近
引用元:https://info.finance.yahoo.co.jp/achart/fx/?Code=USD/JPY
2020年05月07日~2020年07月25日付近程度まで意識された抵抗線 1ドル108.0円付近
引用元:https://info.finance.yahoo.co.jp/achart/fx/?Code=USD/JPY

 上記を見てもらうとわかる通り、一部で抵抗線や支持線のラインを突き抜け大きく動いている部分があります。
 この状況をブレイクといい、後程ブレイクの項で解説致します。

トレンド相場での抵抗線・支持線
 トレンド相場での抵抗線、支持線は見つけにくい事が多く判断が難しいのですが、15分足や1時間足などの短い足、期間の短い移動平均線などを利用して当たりをつけることが可能です。
 以下の米ドル/円チャートではドル売りのトレンドが形成されていますが、過去の値動きから意識されていた節目(1ドル106.5円、106.0円)にて売り買いが拮抗し支持線となっています。
 また短期の移動平均(12日線)も意識されるポイントとなっています。

2020年08月21日~22日付で形成されたドル売りトレンド
引用元:https://info.finance.yahoo.co.jp/achart/fx/?Code=USD/JPY

例外に関して
 市場に大きな動揺が走る材料(直近で言えば各国中央銀行の緊急利下げ)が発表された場合には、小さな抵抗線や支持線は無視される可能性があります。
 戦略としては流れに乗りトレール注文でついていく、一旦落ち着くまで様子見をする、超長期での抵抗線・支持線を見つけ出し逆張りを狙うなどが上げられます。

世界各国の政府が異次元経済対策・緊急利下げを行っていた期間
引用元:https://info.finance.yahoo.co.jp/achart/fx/?Code=USD/JPY

オプションカットにより形成される抵抗線・支持線
 通貨オプション権利行使の最終的な締め切り時間の影響により、抵抗線・支持線が形成されることがあります。
 これらは過去の値動きに影響されるものではなく、大きなオプションの場合はそれに応じた大きな値動きが起きる場合がありますので注意が必要です。

2.抵抗線・支持線付近での攻防、ブレイクに関して

 抵抗線・支持線付近では基本的に値動きは膠着、もしくはレンジ範囲内に押し戻そうといった動きが強まります。
 もしラインを抜けられなかった場合は再びレンジ圏内での動きとなりますが、抜けた場合には大きな値動きとなる事が多く、これは「ブレイク」や「ブレイクアウト」と呼ばれます。

 以下のチャートでは1ドル108円の抵抗線、1ドル106円の支持線がそれぞれブレイクしたところを示してあり、その後は大きな値動きが起きていることが見て取れます。

ブレイクアウトとその後の値動き
引用元:https://info.finance.yahoo.co.jp/achart/fx/?Code=USD/JPY

レンジ狙い戦略
 押し戻される可能性の高い抵抗線・支持線付近にて、レンジ内方向に向けてエントリーをする戦略です。
 もしブレイクが起きると一気に損失が広がる可能性があるため注意が必要です。

ブレイク狙い戦略
 抵抗線・支持線のわずかに外でレンジ外方向に向けて注文を入れておく方法です。
 ブレイクが起きた場合大きな利益を狙う事が出来ますが、「騙し」と呼ばれるわずかにしかブレイクせず、再びレンジ内に戻っていくような動きには注意が必要です。

3.様々な判断材料

 今回の記事では過去の値動きやオプションから抵抗線・支持線を見つける方法、その付近でのトレード戦略をご紹介致しました。
 相場には毎日の経済指標や突発的なイベントも影響してきますので、抵抗線・支持線が絶対なものではない点には注意しましょう。

 しかしながら、普段の分析に加えてこれらの要因も加味していく事で、より効率的なトレードの役に立ちます。

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