中央銀行の政策金利と市場織込み度について
各国の中央銀行が発表する政策金利はFX市場にも大きな影響を与えます。
政策金利は基本的に決まった時間に発表されるのですが(コロナ禍では特殊で突然引き下げられた事もありました)、この数字の予想や市場にどの程度織り込まれているかはどうやって判断すればよいのでしょうか。
今回は金利市場の予想と市場織込度を確認する方法に関してお話致します。
目次
1.金利先物市場とは
金利先物市場とは金利を専門に扱う市場でFRBやECB等、各国中央銀行の動向を熟字しているといっても過言ではない市場です。
この市場が各国の将来の政策金利をどのように見ているか知る事が出来れば、市場が現在どの程度今後の金融政策の変更を織り込んでいるかを予想することができ、値動きの予想に役立ちます。
2.CME WatchTools
金利市場が予想している数字を簡単に把握するために、CMEグループが提供している各種WatchToolが役に立ちます。
下記リンク先にあるツールの「Historical」を選択すると、過去の織り込み度の変化を確認することができ、この織り込み度に大きな変化が生じるような動きとなる場合には米ドルにも大きな影響が出る可能性が高くなります。
アメリカ(FRB):Fed Watch Tool
URL:https://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/bank-of-england-watch-tool.html
イギリス(BOE):BOE Watch Tool
URL:https://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/bank-of-england-watch-tool.html
全体(CMEグループのツールではないため、織り込み度まで判定することはできない):https://jp.investing.com/central-banks/
3.FX相場との関係性
基本的に政策金利が高くなると通貨への魅力が高まるため通貨高になります。
ただその影響として株式市場に資金が流れにくくなり、株価上昇の重しとなる事があります。
そのため2019年頃トランプ大統領はしきりにFRBに対して利下げを要求し続けてきました。
一時はその要求を突っぱねていたFRBでしたがコロナウイルスの影響により対応を一変、政策金利を大きく引き下げ金融緩和を続けています。このため現在米ドルは売られやすい状況となっており、ドル安傾向が続いています。
今後アメリカの景気が回復し再び利上げが行われる状況となれば、ドルが買われ再度ドル高になる可能性があります。
FX相場においてはこのような長期的な金利予想に加えて、市場への織り込み度が重要視されます。
市場への織り込み度が少ない状況では長期的な予想に基づいた方向に相場が動きやすく、織り込み度が大きくなった状況では決済の動きが増え逆方向に動きやすくなります。
普段の分析に加えてこれらの要因も加味していく事で、より効率的なトレードの役に立つでしょう。
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以上となります。
今後も実践的な情報を配信して参りますのでご期待頂けますと幸いです。
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